まいけるの独り言 (マニアックな独り言)


機動戦士Zガンダム

筆者からの紹介

印象に残った台詞

モビルスーツ ガンダムMK-U

モビルスーツ Zガンダム

主人公 カミーユ・ビダン

実はこっちが主人公? クワトロ・バジーナ

筆者からの紹介
 記念すべき(?)ガンダムのシリーズ化第1号。前作では敵役だったシャアが主人公側についた事が話題になった。また、OPテーマが森口博子のデビュー曲であった事は今では有名。放送当時は初代ガンダムファンから「こんなの、ガンダムぢゃない」等と、散々けなされた。が、後々にその重厚な内容が高く評価されるようになった。

 話の内容の重さはシリーズ中でも後に紹介する「Vガンダム」と1,2位を争う。とにかく沢山の人達が命を落とす。これは戦争を題材にした作品では当然なのかもしれないが、主要人物の多くが命を落とす結果となる。挙げ句の果てに最終話では主人公が精神崩壊まで起こしてしまう始末であった。また、密かに戦いは「連邦軍対連邦軍」という、いわば内部抗争であった点は現代のどこかの政党に相通じるものがある。

 モビルスーツは、当時の「変形ロボットもの」の影響を受けてか、やはり変形ものが多かった。また、前作から5年の歳月が流れていたこともあり、アニメ技術向上により線が格段に多くなっている。



印象に残った台詞
「俺は今、シャアと言ったな・・・」アムロがモビルスーツの中にいる人物が数年来逢う事の無かったシャアであると感じ取った瞬間。ニュータイプとは、お互いにその存在を感じ取る事ができるものなのか。



モビルスーツ ガンダムMK-U
 ティターンズがグリプスで製作させていた、名機「RX-78ガンダム」の再設計機。この頃の連邦軍(およびティターンズ)のモビルスーツはたいてい旧ジオニックと連邦軍の技術の折衷的なものが多い(代表例が”連邦のザク”ハイザック)が、この機体はほぼ完全に連邦軍系の技術者だけで開発された、まさしくRX-78ガンダムの直系後継機である。色はティターンズのシンボルカラーである黒を基調としたカラーリングが施されている。

 武装はビームライフルにハイパーバズーカが基本。バルカンポッドはオプションとして装備できるようになっている。

 加速性能に優れた汎用型の機体であるが、最大の特徴ははじめて装甲内骨格「ムーバブルフレーム」が採用されたということである。この「ムーバブルフレーム」とは、人体で言えば骨格と筋肉にあたる回路や伝達経路を外部装甲とは独立して骨格として構成するというものである。いうなれば、まず「骨組み」を作って、その中に燃料や電装の伝達経路を脊髄のように通してしまい、その外側に「肉付き」である装甲や武装をくっつけていくといえばよいであろうか。これにより、駆動効率を優先した設計が可能となり、MSの運動性能が飛躍的に向上するという、コペルニクス的な発明であった。さらに、この技術は可変MSの開発も促していくことになる。

 しかし、この機体自体については、フレーム材質に問題があったために試作品3機が製作されただけで量産は中止された。それでもティターンズによってテストが続行されるが、カミーユによってクワトロらエゥーゴ側に2機が強奪される。その後、一度は取り返し、実戦配備が決定したものの、エマがアーガマに脱走する際にまた奪われ、以後は3号機が白く塗り直されてエゥーゴで運用されることになる。この時、1号機と2号機は交換用の部品に分解された。

 黒い間のパイロットは、エマ(1号機)、カクリコン(2号機)、ジェリド(3号機)。エマの脱走の際にはカミーユの父、フランクリンも一時的に2号機に搭乗した。また、カミーユも解体前の(片腕の状態の)1号機で2度出撃している。

 後にエゥーゴが3機まとめて奪い、そのうちの3号機を白く塗り直してエゥーゴの機体として強引に認知させた(?)。エゥーゴがわざわざこの機体を奪取したのには訳があり、MkIIに採用されているムーバブルフレームの技術を入手するためと、(おそらく)「ガンダム」を奪って自軍に加えることにより世間へエゥーゴの存在のアピールを図ったためである。こうしてエゥーゴが入手したムーバブルフレームの技術により、エゥーゴもアナハイムエレクトロニクスを通じて可変MSなどの高性能MSの開発が可能となった。いってみれば、この強奪事件はグリプス戦争に火をつけたと同時に、以後のMS開発競争にも火をつけたのである。

 本編では「Zガンダム」でカミーユ・ビダンが物語前半で搭乗した機体である。開発者である両親からこっそりデータを盗んでいたため扱いが慣れていたこと、ティターンズからの強奪はカミーユのお手柄だったこと、エゥーゴのパイロットはリックディアスに愛着を持っていたこと、「アムロの再来」としてエゥーゴ上層部がガンダムに乗せたがったこと、などからあっさり彼がパイロットに決まったようである。なお、カミーユがパイロットに就任する前には、自分のリック・ディアスをカミーユの父、フランクリン・ビダンに壊されたクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルが搭乗していたこともあった。「ガンダム」を見た世代にとっては、”シャアがガンダムに乗った”この出撃は強烈なインパクトがあった。

 ただ、MSとしての性能は、開発者のフランクリン・ビダンも「あんなもの、もう(エゥーゴに)やってもいいでしょう」と言ったように、加速性能以外は決してズバ抜けてはいなかった。このため、ティターンズが後に強力なMSを続々開発するにつれ、ニュータイプ能力の発達が目覚ましいカミーユにはこの機体は物足りなくなってきたのである。そこで、新たに開発されたZガンダムにカミーユが乗り換え、MK-IIには、元はティターンズでこの機体のテストパイロットをしていたエマ・シーン中尉が乗り継ぐことになった。

 これに併せて、装甲素材が旧式のチタン合金セラミックであったためその強化とさらなる機動性の向上を図って、サポートメカのGディフェンサーが開発された。これと合体することによりMS形態「スーパーガンダム」、MA形態「Gフライヤー」となることが可能である。

 パイロットのエマは戦死してしまったが、どうにかこうにか「Z」の全編を生き残り、続編「ガンダムZZ」でも主力として登場する。エル・ビアンノが何の訓練もうけないままに乗り組み、パイロットとしてそこそこ使えそうな事を証明したため、以後も主に彼女が搭乗することとなった。また、他にもモンド・アガケ、キャラ・スーン、エルピー・プルなど様々なパイロットによって使用されている。・・・それにしても、よく予備部品がこの時までもったものである。特注だろうか?

 もうこの時代にはこの機体ではネオジオンの大型・高出力MSに対抗するにはかなりつらくなっていたと思われる。それでも運良く終盤まで生き残っていたのだが、最後はエルがクィン・マンサを攻撃した際に返り討ちにあい、爆発の中に置き去りにされて姿を消す。



モビルスーツ Zガンダム
 アナハイム・エレクトロニクス社製第3世代可変型モビルスーツである。エゥーゴがティターンズから奪取したガンダムMk−IIによってムーバブルフレームの技術が得られたため可変モビルスーツの開発が可能となり、従来の技術にプラスして基本設計を初代パイロットのカミーユ=ビダン自らが行い、完成した。

 この機体の最大の特徴は、単独での大気圏突入が可能な事である。カミーユの発案によりすでにガンダムMk−IIに使用された大気圏突入用のオプション兵器であるフライングアーマーがその設計思想の母体であり、Zガンダムはウェイブライダー形態に変形することによって単独で、しかも機動性を持って大気圏に突入することができるように設計された。本編でも百式を乗せて大気圏に突入している。

 武装としては、当時のMS携行用ビーム兵器としては最大級の威力を持つハイパーメガランチャーを使用できる。ビームライフルも従来のものと比較してかなり威力は高い。このビームライフルはロングビームサーベルとしても使用できる。他に、ビーム耐性のある敵や、接近戦の隠しダマ用としてグレネードランチャーを両腕に装備している。

 初代パイロットはカミーユ=ビダン、2代目パイロットはジュドー=アーシタ、3代目パイロットはルー=ルカである。

 「Zガンダム」では「ゼータの鼓動」から登場(この時のパイロットはアポリーだった)、ガブスレイに苦戦するカミーユのガンダムMk−IIのピンチを救って登場する華々しいデビューを飾った。 以後、カミーユが搭乗し、シロッコとの決戦に至る。
 「ZZ」ではZZガンダムが登場するまでの間、アーガマの主力として活躍する。が 、最後アクシズでの戦いにおいてクイン・マンサとの戦闘で行動不能となり、その場に置き去りにされる。

 後にバイオセンサーが搭載されて機体の追従性が大幅に強化されたが、このバイオセンサーフル稼働時には、ほとんどオーラバリア並の正体不明のバリアをまとい、オーラ斬り並の威力のビームサーベルを使っていた。


主人公 カミーユ・ビダン
 中盤までは父フランクリン=ビダンの手によって設計されたガンダムmkIIに搭乗するが、後半自らが基本設計を行ったZガンダムに乗り換える。

 基本的にアムロ・レイに似て、根暗でひねくれた性格を持った、全くかわいげのない少年である。親に愛されなかったせいでそうなったようであるが、カミーユのマザーコンプレックスは他にもエマ・シーンやレコア・ロンドへの強い執着となって表れていた。

 アムロとの違いは、まずその性格の顔に似合わぬ短気さ、凶暴さである。ジェリド・メサに女のような名前を小馬鹿にされたのに怒り、大暴れしたあげくにmkIIを強奪して、良く知りもしなかったエウーゴに参入してしまう序盤のとんでもないイベントに、それは良く表れている。そのおかげでティターンズによって両親が殺されてしまうことになるのであるが。たとえて言うならば、基本的にいじめられっ子タイプなのだが、怒ると刃物(彼の場合は空手)を振り回し一家四人を虐殺してしまうような人物、といったところか。お友達になりたくないタイプである。もっとも、アムロ同様シリーズを通して人間的に成長していくので、後半の彼からはこのような欠陥だらけの少年、といった印象はほとんど受けない。

 さらに、戦争に対する考え方、というのもアムロとカミーユの大きな違いだろう。アムロの場合、基本的にあまり考えないタイプ、というか、「戦いの意味など戦っていればそのうち分かるさ」といった感じなのだが、カミーユの場合は、フォウの死などによって後半では重大な使命感を感じるようになってきており、たまに見せる年齢に似合わぬ悟りきった表情や、全く当然のように自らをも巻き添えにしてシロッコやハマーンをコロニーレーザーの露としようとする行動は印象的。はっきり言って最終回に発狂してしまう前からすでに、「あ、こいつ死ぬわ」って感じなのである。

 ニュータイプ能力は非常に高いものを持っていたようだ。すでに第一話の時点でそれは現れていたし、アムロをして「ぼくより見込みがある」と言わしめたほどであるから。もし発狂せず無事に生き延びることが出来て、その後も戦闘経験を積んでいたらアムロを確実に越えていただろう。
「わかるまい! 戦争を遊びにしているシロッコには、この俺の身体を通してでる力が!」


実はこっちが主人公? クワトロ・バジーナ
 前作では敵役だったシャア・アズナブルがエゥーゴに参画した際に用いた変名。かつての二つ名を思い起こさせる真っ赤なノースリーブのユニフォームに、どうでも素顔を晒すのは嫌なのか黒いサングラスを手放さない。落ちたりとは云えジオンの赤い彗星の名の威力は七年の月日を経てもまだまだ残っていたようで「ダカールの日」での議会演説など「私はかつてシャア・アズナブルと呼ばれたこともある男だ!」の一言で議員達を黙らせていた。

 一年戦争の後、再興を期してアクシズに潜んでいたが、ハマーンの専制に嫌気が差し、アクシズを出奔し、MSの新装甲材「ガンダリウムγ」の技術を手みやげにエゥーゴに参画。なぜエゥーゴに入ったかについては本人が「ティターンズが非道を行っているから対抗するのだ」「ザビ家の人間を傀儡に立てるような連中に、志があると思いますか?」などと語っている。嘘ではないのだろうが、腹蔵の塊のような彼のことだからもう一枚裏があるんじゃないかと疑わしいのも確かである。彼が本当は何を考えていたのか、それを知る術は無い。何を考えていようと、パイロットとしてもブレインとしても得難い人材なのは確かであるし、提供した技術もMS開発にとっては画期的なものであったため、エゥーゴ上層部も深く突っ込まずに重用していたのだろう。階級は大尉。搭乗機は初めは赤いリックディアス、その後ガンダムMkIIに乗り換え、すぐに黄金のMS、百式に乗り換えて以後専用機とした。

 かつて仮面を被りシャアの名を名乗ったのは正体を隠すため、そして過去を捨て去るためだったが、一方クワトロへと名前を変えたのは「人には恥ずかしさを感じる心がある、ということも…」とどうもえらく軟弱な理由である。しかし、名前だけ隠してもやっぱり人となりまでは隠せないもので、ブレックス准将やヘンケン艦長にはなんとなく「赤い彗星」だとバレていたし、初対面(?)のブライトにもなぜか「大佐」と呼ばれてしまって「私は大尉です」と弁明しなければならないし、カミーユにも「(エマさんは)赤い彗星に(すでに)会ってます」と言われるしで、結構正体バレバレである。極めつけは予告編でまで堂々と「シャアとカミーユは〜」などと口走るもんだから視聴者にも正体バレバレである。正体がバレてからはなおのこと頻繁に「あなたは卑怯だ!」とか「あなたはシャア・アズナブルに戻るべきだ」などと言われ倒し、「逃げてなどいないで首相になるべきなんだ」とまで持ち上げられてもいた。どうも「赤い彗星のシャア」に比べると、「クワトロ・バジーナ」の名前は人気が今一つだったようだ。

 それはともかく、父の遺志を継いで(と本人は信じている)スペースノイドによる人類の覚醒と新しい世界の構築を目指すため、前半はエゥーゴのエースパイロットとして活躍する。カミーユのニュータイプ能力が急激に発達したのも、近くに「生のお手本」がいたからに違いない。それに刺激されてのことだろう。ジャブロー攻略後はヒッコリーから宇宙へ戻るが、すぐにまたブレックス准将のボディガードのためにダカールに降下する。が、准将は暗殺、その後継として指名されエゥーゴを任されたような立場になってからは、しばらくは戦場に出ないで後方でエゥーゴ幹部とともに戦略を練ることが多くなった。このため、パイロットとしての活躍は減る。もっとも、眠っていたパイロット魂がうずいたのか(はたまたそれでは視聴者が納得しないからか)、終盤には百式を駆って前線に復帰し、「そんなMSで!」と言われながらも、バケモノ化が進んだ敵MSと対等に渡り合った。

 ダカールでは准将が行う筈だった評議会の演説を代役とは思えない見事さでこなしている。地球を食い潰す人類への危機感をとうとうと訴えたこの演説は、聞いていたティターンズの兵士一人をその場で宗旨変えさせてしまうほど感動的なものだった(が、旧作においてシャア自身はジオニズムにさほど傾倒しているようでもなかったことを考えると、すべて計算ずくの冷めた頭で喋っていたのかも知れないとも取れる。まことに底の知れない男である。)。

 終盤、エゥーゴがアクシズと手を結ぶことには強く反対していた。あのハマーンをしてお前さえ戻って来てくれたら…」とまで言わせておきながら、懐かしむどころか怒りしか見せなかった下りには、彼がザビ家の威光を笠に着るアクシズをとことん嫌悪していた様子を伺い知ることもできる。しかし、ミネバその人に恨みがあるわけではなく、むしろそれに利用されていることに同情を持っていたようであった。そして、ハマ−ンのいいなりに動く人形のようなミネバを目の当たりしたときにその感情は爆発し、アクシズとの交渉を一度はダメにしてしまったのである。ハマーンやミネバなどジオン残党とのこの絡みは、シリーズを通じてもっとも彼の人間味が現れている場面でもある。

 人間味といえば、どうも女性の扱いが中途半端なのが悪い癖。「未だに嫁さんも貰えない」などと言っていたが、モテる割には対し方がよろしくないのである。レコア・ロンドがクワトロに気があったのを十分承知しておきながら、きっぱり断るでなく、がっしり受け止めるでなく、うやむやにしていた。まあ、いくら相手に気があってもそれを受ける、受けないは自由なのだが・・・「子供」のカミーユからすれば「レコアさんは大尉のことを好きなんだからもっと優しくしてやれよ!」という感じで受け止めたのはムリもない。どっちにしろ、キスまでしておきながらけがをおして出撃しようとしたレコアに対し「私に何をしろと・・・!」はあんまりである。ま、どう考えてもレコアでは彼に安らぎを与えてくれそうもないので、本当にどうでも良かったのかもしれないが。

 最終回、ハマーンのキュベレイとの一騎打ちの後、大破した百式だけを画面に残して彼は姿を消す。
「まだだ! まだ終わらんよ!」 

 シロッコに「その手に世界を欲しがっている」とまで言われたクワトロ・バジーナがシャア・アズナブルへと戻り、ネオジオン総師として再び歴史に姿を表すのはそれから五年後のことである。

 ここからは余談だが、どうせ味方側につくならアムロとの共闘、「命を削りあったライバル同士だけが分かち合える深い絆、最強タッグのコンビネーション!」みたいなものを期待したファンも少なくなかったことと思う。が、やはり主人公はカミーユということを考慮してか、残念ながらそんなシーンは無かった。「ダカールの日」のラスト、アウドムラのデッキでアムロと共に笑い合いながらグラスを傾けるシーンが、かつてのライバル同士の交流という意味で、それに近いものだったかも知れない。 そうはいっても『機動戦士Ζガンダム』全編を通じて彼の描写がかなりあり、それ故旧作のキャラの中でも圧倒的に出番が多かった。このことからも、また『Ζガンダム』の企画段階でのサブタイトルが「逆襲のシャア」であったことなどからも、彼は『Zガンダム』のもう一人の主人公であったということがいえるだろう。

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